肥満症

体に熱量が蓄えられて、贅肉がつき肥満になってしまっている場合は、通常より熱量が蓄積しております。この場合は、その熱を取ってしまう漢方薬を服用します。体を温めるような香辛料とか熱量源となるようなものは、体力を維持する程度にして、食べすぎないようにします。

反対に、体に水分が停滞して、体が冷えていて肥満している場合には、温かいものを食し、冷たいものは食べないようにします。温かいものを食べますと体に停滞している水分、いわゆる水毒が除かれていきます。

このような陰陽の、いわゆる寒熱を考えた体のバランスを考えていきます。

1. 大柴胡湯(だいさいことう)
  体力があり、みぞおちから両脇にかけて張っていて、抵抗、圧痛があり、口が苦かったり、いらいらしたり不眠、目の充血、肩こり、頭痛、のぼせなどの症状があり、高血圧、脳卒中、肝炎、便秘、胆石などの症状があり、肥満のある人に使用します。

2. 防己黄蓍湯(ぼういおうぎとう)
  色白で、汗をかきやすく、水ぶとりの肥満で、身体が重く、むくみやすく、ひざの痛などがある人に使用します。

3. 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
  体力の充実したもので、太鼓腹、便秘などの症状があり尿量が少なく、肩こり、のぼせ、むくみなどがあり、肥満している人に使用します。

4. 大承気湯(だいじょうきとう)
  体力のある人で、内熱のあるような人に用います。肥満体質で、便秘するものや口渇、不眠、煩燥などの症状がある肥満に使用します。